つれづれ読書日誌 -3ページ目

やっぱり猫が好き

『だれも猫には気づかない』

アン・マキャフリー 創元推理文庫 2003年2月28日初版

<歌う船>シリーズのアン・マキュリーの猫ファンタジー。

中世、エスファニア公国の領主ジェイマス五世の老摂政が亡くなった。
先見の明をそなえた摂政が、まだ若き領主のため、国のために講じておいた秘策とは、自身の飼い猫「ニフィ」だった!

飼い猫「ニフィ」にセリフがあるわけではなく、あくまでも領主ジェイマス五世を主体に話は進んでいくのですが。「ニフィ」がすばらしく賢い!

「きまぐれ」「愛想がない」といわれる猫の特性がいかされつつも、美味しいポイントははずさない!

猫好きさんも納得のいく「ネコモノ」の本。

そういう私もネコ派です。堪能しました。

金は天下のまわりもの

『長い長い殺人』

宮部みゆき 光文社文庫 1999年6月20日初版

宮部みゆきさんの作品はどれもおもしろいですが、この作品は他の作品とはちょっと違います。何が違うかというと、

財布の視点で書いてあること。

刑事の財布から犯人の財布まで、10個の財布が語る持ち主の行動、現金の動き。

財布は持ち主の行動と現金の動きしか語っていないのに、ある重大事件がみえかくれして、最後には解決します。

読めば読むほどスゴイと思う本。

仮定の医学

清水ちなみ 幻冬舎文庫 平成10年10月25日初版

「家庭」ではなく「仮定」

よく言われている体にまつわる様々な不思議、迷信、疑問を専門のお医者さんに取材した本。

かなりバカバカしいことも大マジメに取材しています。
対するお医者さんも大マジメに答えているところがまた笑えます。

そしてちょっぴりタメになることも書いてあります。

郵便番号簿

私的にヒットなものがあったのでご紹介。

それは・・・

宮崎県北方町

町以下に地区名がきますが12地区とそれ以外の地区に分かれています。通常は地区名が50音順に並んで掲載されるところ、北方町は並んでません。

理由は見れば解かります。

機会があったら郵便番号簿を開いてみてください。

うちの殿様は何をした?

『江戸三〇〇藩 最後の藩主』

八幡和郎 光文社新書 2004年3月20日初版

幕末維新における各藩の殿様の動きがずらっと書いてある本。
最後の藩主は誰なのか、どのような行動をしたのかが書いてあります。

興味がある人しか読まないだろう本

この本を読んでいた私は驚きました。
そこには
「岩倉具視の子孫で最も有名なのは俳優の加山雄三だが~」
の一文が・・・。

・・・・加山雄三?

加山雄三!?

し・知らなかった・・・

私が知らなかっただけ?

黒い家

喜志祐介 角川ホラー文庫 平成10年12月10日初版

第4回日本ホラー小説大賞受賞作。

保険金をテーマにした衝撃の長編。

発表後、一年くらいで某保険金殺人が発覚した際、犯行を予言したような小説がある!と話題にのぼってました。

あとあとまで残りそうな恐怖感を味わえると思います。



初恋

吉村達也 角川ホラー文庫 平成5年7月24日初版

平凡なサラリーマン生活を送っていた主人公を襲った恐怖。
それは中学校時代の同級生だった女性が再び現れたことに始まった。

ストーカーの恐怖といったところ。
浮気相手の女性につきまとわれて・・・ではないところがミソ。

ゾっとします。

私的にはリングよりリアルにありそうで怖かったです。

四月は霧の00密室(しがつはきりのらぶらぶみっしつ)

霧舎 巧  講談社ノベルス

00でラブラブと読むということは何かテニスに関係が!?
と、思いつつ読み、私の読みは外れました・・・。

謎めいた伝説のある学園を舞台に主人公が事件に巻き込まれ、同級生とともに解決していくという、ある意味王道なミステリー。この四月~はまず、主人公の琴葉が転校してくるところから始まります。この後、五月、六月と続いて三月で完結するのでしょう。今現在は、八月まで5冊、出版されてます。

講談社ノベルスの創刊20周年記念「密室本」として袋とじになって発表された本で、応募券を5枚(5冊分)集めて送ると非売品の特製ノベルスがもらえるという企画につられて買ったのですが。送ってません。

本格ミステリーが学園ラブコメディーのテイストになっているので、とても読みやすいと思います。イラストも講談社ノベルスなのに(?)可愛い感じだし(笑)

鬼平犯科帳

池波正太郎 文春文庫 全24巻

すごくいい

世の中のおじさんのバイブルだそうだ。

こんなお父さんが欲しいと思っていた。

こんな夫が欲しいと母は言っていた。

父、形無し・・・・

TVシリーズも原作の雰囲気を壊すことなく、

見る時はTVの前で正座

何度も繰り返し読みたくなる作品です。

しゃばけ

畠中 恵  新潮文庫

日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞した作品。とても読みやすくて読後もほっこりできました。愉快で不思議な大江戸人情推理帖・・・と銘打ってます、が、どうでしょう?推理より薬種問屋の若旦那(主人公)と、兄代わりの手代2人(実は妖怪)の掛け合いが面白かったので「愉快で不思議」ではありました。